中学二年生の風太は、たまに霊的なモノを見てしまう以外は平穏な日常を送っていた。
しかし、クラスに転校してきた、額に傷のある少女・鉱子の背後霊のようなモノと会話してしまった事により、その平穏は破られる。
自分を仇と呼ぶ少女、そしてスピリットサークルによって追体験する前世の記憶。
苦痛、悔恨、信頼と愛。
いくつもの懐かしさの果てにある、鉱子の憎しみの根源とは…。
絵柄自体は、他の追随を許さない、という程ではなく、結構シンプル。
話も、いわゆる前世モノという、これまた結構ありがちな。
でも、これが中々に引き込まれる物語。
主人公の少年と、転校生の少女、それと友人や家族たち等との因縁。
前世だけでなく、前世の前世、そのまた前世という、何度も繰り返している生と、その追体験。
中には、酷く辛いものも少なくないながら、不思議と暖かみを感じさせる。
笑いの部分も、大声を出して笑う事は無いものの、思わず綻んでしまう。
1巻が出たのが2012年12月、2巻が2013年の7月、最新刊の3巻が2014年の4月と、さして早い刊行間隔では無いので、今からでも充分に間に合うと思います。
むしろ、気に入ったら気に入ったで、早く続刊が出て欲しいと思うようになるかもですね。
興味がありましたらどうぞ。
同作者の前作も面白い作品ですし、そちらは全10巻で綺麗に完結していますので、そちらに手を出すのもよろしいかと。
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惑星のさみだれ全10巻 完結セット (ヤングキングコミックス)
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