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【004】小説「Rの手帳」/感想:君の見たかった世界 #BDFF

3DSブレイブリーデフォルト」の後日談となる小説「ブレイブリーデフォルト Rの手帳」全2巻。

 
無印のゲーム版は、気になりつつも手に取る事は無かったんですけれど、完全版にして廉価版にして続編体験版である「ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル」が発売されたのをきっかけに購入しました。
中盤でループのような展開があって、それに倦んで一時中断していましたけれど、同時に小説版を買っていたのもあって、一念発起してクリア。
終盤では「3DSならでは」というギミックもあり、ほのかな感動かつ感心させられるRPGでした。
 
細かい内容の程は実際にプレイして確認、堪能してもらうとして、小説版です。
ゲームの後日談となるお話なので、読むにはゲームクリアが前提となっています。
その点で言うと、小説単体としての評価は難しいものがありますかね。
ただ、前提を満たすのであれば、これ程に満たされるゲーム小説も少ないでしょう。
 
主人公となるのは、ゲームクリア後のリングアベル
彼が、その知識と経験と愛、そして愛、もうひとつ愛を胸に、新たな冒険の旅に赴きます。
ネタバレになってしまうので、多くは語れませんけれど、ゲーム本編で感じた不満、あるいは少なからず夢想したであろう世界が、そこに拡がっています。
正直、ご都合主義な部分があるかも知れません。
ファンが綴った私的小説という向きもあるかも知れません。
 
でも、それでも、ゲームをプレイして愛着を感じていたキャラたちや、ルクセンダルクという世界そのものに、あと少しだけ浸っていたいと感じるプレイヤーを、満ち足りた気分にさせてくれる作品なのは確かです。
1冊1000円、2冊完結なので2000円。
少し高めの追加DLCのようになってしまうかも知れませんけれど、ゲーム本編をクリアして、少しでも琴線に触れた作品だと感じた人なら、買って損は無いはずです。
良ければ、リングアベルの愛に、もう一度ふれてみて下さい。
 

「救える奴は全て救おう、特に女の子は絶対だ」