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【057】小説「新約 とある魔術の禁書目録」12巻/感想:はてしない物語を読むつらさ

不思議な現象をかき消す右手を持つ以外は、平凡な男子高校生・上条当麻
世界の敵から世界を守りつつ世界の敵を世界から守る、そんな荒技をやってのけておいて平凡も何もなかろうけれど、ともあれ平凡な日常を取り戻した冬の日のこと。
巨大複合商業施設に出向いた上条当麻は、そこで新たな脅威と遭遇する。
居合わせたのは魔導図書館、魔神、アイテム、そして、学園都市の第六位…?

上条さんの日常から始まり、上条さんが手を貸す味方側の新キャラが出てきて、そのキャラが狙っていたり、そのキャラを狙ったりする敵側の新キャラが出てきて、二転三転して殴り倒す。
いつものシナリオ、いつものパターン。

見せ方や主題は毎回違うし、盛り上がるのは盛り上がるし、単体で評価するなら面白いのだけれど、シリーズとして見た場合、あまりにも長すぎる。
構造が、週刊連載の人気漫画のそれと同じ。
毎回毎巻盛り上がるけれど、ひとつの物語としての物語性を失ってしまっている。

また、それで毎回つまらないなら、さっさと見限ればいいものを、毎巻しっかり面白いのだから、つい読んでしまう。
小さな物語としては上手く作られているんですよね。
でも、さすがに旧シリーズから数えて40巻近くになっても同じことの繰り返しのような物語は、辛い部分が大きくなってきました。
自分は、ここらで一旦、追いかけるのを休止します。
また、いつか、大きな動きがあってから再開しても遅くはないでしょうから。

物語は、上手く閉じてこそ完成するのであって、無尽蔵に広げていくだけでは物語と言えないのです。
いつか、終わりが見えそうになったら呼んで下さい。

あ、漫画「とある科学の超電磁砲」は真っ当に面白いので、そちらは追いかけます。
目ん玉シイタケさん可愛いですし。

え、一方通行…、ああ、そんな人も居ましたかね。